wowowノンフィクションW「少年たちがリトル・ダンサーになる瞬間」を見ました。
私はオーディションなどを追ったドキュメンタリー番組が大好きです。
もしかしたら、本番の舞台より好きかもしれない・・・というくらい、真っ直ぐに目標に向かっていく人たちの姿勢にとても感動します。
この作品の主役を演じるのは、10歳前後の変声期前の男の子。
あどけなさが残る顔つき、ちょっと華奢な身体。「格好いい」というより「可愛い」と感じられる外見。でも、その内に秘めたるエネルギー、情熱の何と大きなことか・・・と心打たれました。

応募総数1346人から、第一次書類審査で450名、2次で10名、3次で7名・・・と、1年もの歳月をかけて選ばれていく中で、役に食らいついていく彼らは、立派な「役者」の顔をしていました。

日本のスタッフでレッスンをつけて、いざ本場のスタッフの前で成果を披露。
「技術面では良いが、心が入っていないと観客を引き付けられない・・・」
「思いの強さを出していいんだよ。感情を閉じ込めないで。枠をバリバリ破って。
今悔しいなら悔しい顔を。幸せならその顔を見せて・・・」
そう言われた後のダンス。全員が声を上げ、枠を破ったような、何かを超えたような体当たりのダンス。

「みんなとてもいい子。礼儀正しい。でもちょっとつつけば、うわ~っと出てくる」と信じた通りの、いやそれ以上のダンス。
これには本場スタッフも笑顔。「これが見たかった!Fantastic!」

「ビリーのコピーを作りたいんじゃない。ビリーという役に個性を持ち込んでほしい。」と願う演出家の思いに近づいているのが分かります。

7名で過ごす最後の日。記念撮影。流れる涙。
そして最終発表。母と並んで歩く少年。母も涙しながら、息子にぎゅっと寄り添う姿。
陰で支えたお母さんの努力と、こんなに小さい少年が挑む大きな夢に拍手!!

まだ舞台を見ていなくても、こんなに人の心を熱くできるのは、そこにビリーと同じ気持ちの少年たちがいるからだと思いました。
私は大阪梅田で1回だけ観ます。全てのビリー君が愛しくなったので、ますます楽しみになりました。