「ウエストサイド物語」、地方公演の感想です。
私は以前も書いていますが、ウエストサイドには特別な思い入れがあります。
それは、私が生まれて初めて劇場で観たミュージカルだから!
昔々(笑)、大学生になる前の春休み、名古屋の中日劇場で観ました。
四季のファミリーミュージカルに感動していた私を、また別の角度からミュージカルに夢中にさせた作品。これまで知っている曲とは全く違う永遠性のあるメロディ、音が重なっていく面白さ、そしてキレッキレのダンスに心底惚れました。
その感動は、今も同じです。
再演される度に観てきましたが、今回は「新演出」とのこと。セットや衣装も新しくなり、これまで3時間もあった上演時間も短縮されました。
舞台転換も、暗転を少なくし、スムーズに流れるように・・・
色々と変わりましたが、この作品の持つテーマは変わらないので、違和感は全くありませんでした。
今回のキャスト、好きな方がたくさんいて、それも楽しみでした。
まず、リフが上川一哉さん。上川さんは、エリックのような王子様からユタのようないじめられっ子まで幅広く演じられる方。私はユタのDVDを観て、「うまいっ!!」とその演技力に心をつかまれました。
コーラスラインは私が観たときはご出演でなかったのですが、マイクとポールを演じられていたのですよね。ひと言で言うと、マイクは「陽」でポールは「陰」。
これまで、こんなに幅広い役を演じた方も少ないのでは?と思います。
ユタくんが、ジェット団のリーダーになるなんて、誰が想像したでしょう?(笑)
でも、情の厚い、格好いいリーダーでした。
リフは、トニーの田中彰孝さんと兄弟のように育ち、信頼関係もあり・・・
私はライオンキングの観劇回数がとても少ないので、田中さんのシンバを拝見していないのですが、相当な回数をこなされた方として尊敬しています。
私が観劇した日は、神永&山本ペアではなく、田中&岩城ペアだったのですが、とても良かったですよ
田中さんは落ち着いていたし、岩城さんは小柄な体で、全身全霊でトニーを愛している感じが伝わりました。高音も綺麗でした。
田中さんは落ち着いていたし、岩城さんは小柄な体で、全身全霊でトニーを愛している感じが伝わりました。高音も綺麗でした。
兄であり、アニタの恋人であるベルナルドが死んでしまい、アニタに「あいつは人殺し」と罵られたときに、「違う」「あなたなら分かる」と歌い返すマリアに、ぐぐぐぐっときました。(T_T)
一番目を引いたのは、岡村美南さんのアニタ。
きっと素敵だろうと思っていたのですが、こんなにアニタばかり目を引くとは・・・
存在感があり、華があり・・・スポットライトが当たっているように素敵でした。
そんなアニタがドックの店に伝言を伝えに行くシーンは、以前よりリアルに描かれていた分、その悲劇も大きく感じられました。
そんなアニタがドックの店に伝言を伝えに行くシーンは、以前よりリアルに描かれていた分、その悲劇も大きく感じられました。
以前は、店の中にアニタが入ってきていたのですが、新演出では全て店の外になった分、暗転もなく、トニーが撃たれるまで緊張が切れませんでした。
ベルナルドの萩原さんとアニタの岡村さんが並ぶと、どうしてもボビーとポリーに見えてしまったり・・・長身の二人、お似合いですよね。
ジェット団&シャーク団、全ての方がそれぞれ格好良かったです。
私は昔からベイビー・ジョンが好きなので(昔は堀米聰さんでした)、どうしても目が行きます。
「トマトでもぶつけようか?」「ボクの耳は2.0なんだ」うんうん、カワイイぞ(笑)
「トマトでもぶつけようか?」「ボクの耳は2.0なんだ」うんうん、カワイイぞ(笑)
常川碧里さん、初見でしたが、とても素敵な方ですね。
華奢だけどスラッとしていて、新しいベイビー・ジョン登場。
大人たちの言葉も、少年達の心には届きません。
大人たちの言葉も、少年達の心には届きません。
志村要さんは、CFYではランクで、今回はシュランクだ!というのは、皆さんが書いていますが、私も書いておきます。(笑)
「いつになったら止めるんだ!」という松下さんのドッグの言葉が心に残ります。
人種争いや、劣悪な境遇や家庭で育った危うい少年たちが生む悲劇の物語。
時代が流れても、somewhereで描かれる理想郷は、まだできていません。
そこに辿り着きたいという願いは時代を超えてあるのに・・・
そう思うと切ないですが、この作品を観た人の中に何かメッセージは残ります。
音楽、ダンス、テーマ、どれを考えても、これからも演じられていく作品ですね。
何度か観ている私も、またズシンと心に響きました。
コメント
コメント一覧 (4)
岡村さんが拝見出来ればいいな!
サチコさんのお話拝読して、上川さんも
気になってきました(^^)/
もしご出演なら、しっかりとチェックして
きます
フクロウ
がしました
来月は金沢公演なのですね^^
今回のキャスト、とても素晴らしい方が集まっていると思います!
「夢醒め」と「ユタ」は、昔のキャストを懐かしんでばかりいたのですが、
DVDになっている岡村さんピコと上川さんユタは、そんな私が本当に
心から感動できたキャストでした。
岡村さんのアニタは、長身で華やかで包容力もあり、お似合いです。
上川さんは演技も素晴らしいのに踊りまでできて・・・恐れ入ります。(笑)
楽しまれますように!^^!
フクロウ
がしました
トニーとマリアは私が観ていない組み合わせですが
新演出版ウェストサイドが心に響いて良かったです。
アニタは大きな役ですが岡村さんが演じてしまうと
舞台上の誰も敵わない華やかさには圧倒されますね。
12月から演じるエスメラルダ役も大変楽しみです。
四季は来年から春秋の2劇場が姿を消す予定ですが
ツアーを経て一段と進化した作品を再び東京地区で
多くの観客に披露する機会が実現したら嬉しいです。
フクロウ
がしました
ウエストサイドは、重いテーマですが、私の原点のような作品です。
新演出になって、よりスムーズな流れになって良かったと思います。
岡村さんの存在感は凄いですよね。
目立ちすぎ?と思うくらい、目を引きます。
ノートルダム、いつ行けるか分かりませんが、楽しみです!
全国公演を経ると、地方のお客さんの反応などにも刺激され、
より深まっていきますよね。
四季劇場の春・秋としばらくお別れなのは寂しいですが、
より素晴らしい劇場として生まれ変わることを期待します。
フクロウ
がしました