海宝直人さんのマリウスは、遠目に見ても、スポットライトが当たっているかのような王子様オーラがありますね。

マリウスというのは、学生たちが一心不乱に革命を起こそうとしているときにコゼットに恋をして、幼馴染のエポニーヌからも長年想いを寄せられているというのに全く気付かないどころか、コゼットにラブレターを渡すためにエポを「パシリ」にやるという空気読めない役・・・
しかし俳優さんがこの役を演じると、格好よく見えてしまうのですから不思議です。

撃たれたエポニーヌがマリウスに抱かれて召される時に、マリウスの愛に包まれて一瞬でも幸せそうに見えるのです。海宝さんにはそれだけの癒しの力があります。

唯月ふうかさんのエポニーヌも初めて見ましたが、とても良かったです。
テナルディエのような親に育てられても心が真っすぐで、健気で、とても好きになりました。

小南満佑子さんのコゼットも前回公演よりもさらに良かったです。
新演出になってからコゼットが現代風の気の強い女の子になったとか言われていますが、小南さんは「愛嬌のコゼット」という感じで、清楚で可愛らしいと思いました。
パパ大好き感が溢れていて、涙を誘います。告白の手紙を読み終わった後に手紙を胸元で握りしめ、「パパありがとう」と口元が動いていて、キュンとなりました。

マリウス、コゼット、エポニーヌ・・・切ない三角関係ですが、この3人の俳優さんたちには嫌みがなく、それぞれが真っすぐ生きていて好印象でした。


にほんブログ村 演劇・ダンスブログ ミュージカルへ
にほんブログ村